そもそも建具（たてぐ）って？

　建具（たてぐ）とは、建築物の開口部に設ける、可動式もしくは、はめ込んだ仕切りのことです。

　普段、当たり前のように開け閉めしている、玄関や部屋のドア、和室の障子や襖（ふすま）、木製ではないけど、アルミサッシなども建具なのです。

 その中でも、一般的な木製建具（もくせいたてぐ）は、

　形態による分類として

• 『戸』…主として人や物の出入りに用いる建具
• 『窓』…主に採光や通風目的の建具

　開閉方式による分類として

• 『引き戸』…壁面と平行に左右もしくは上下に移動するタイプ
• 『開き戸』…軸を中心に回転して開閉するタイプ
• その他……開閉しない『はめごろし窓』や『欄間（らんま）』など

　工法による分類として

• 『框戸（かまちど）』…四周の枠材の強度で変形に耐える建具
• 『桟戸（さんど）』…四周の枠材が細い代わり、内部に小桟を多く入れた建具
• 『フラッシュ戸』…心材に合板（化粧になっているベニヤ）を張った建具

これらの分類の組み合わせで、建具は出来ています。

どんな種類があるの？

一般的な住宅の木製建具の種類としては、

• 『障子（しょうじ）』
  主に和室で使われ、四周の枠に縦横の小桟（組子と呼ぶ）を組み付け、和紙をはったもの。
  組子の入れ方や形状によりさまざまなバリエーションがあります。
  
  
• 『襖（ふすま）』
  主に和室で使われ、下地骨に縁を付け、襖紙を張ったもの。
  無地のものを基本に、小障子をはめ込んだ「源氏襖（げんじぶすま）」や片面を板戸にした「戸襖（とぶすま）」などがあります。
  
  
• 『鏡板戸（かがみいたど）』
  枠材の内側に一枚板を入れたもの。
  
  
• 『帯戸（おびど）』
  鏡板戸の中間位に帯桟を入れたもの。
  
  
• 『ガラス戸』
  枠材の内側にガラスをいれたもの。
  近年はガラスの代わりに、われにくいプラスチック系の素材を使うことが多いです。
  
  
• 『ガラリ戸』
  主に物入れの戸などに使われ、通気や視線の遮断を目的としたもの。
  
  
• 『格子戸（こうしど）』
  障子と同様に桟の入れ方により、さまざまなバリエーションがあります。
  
  
• 『舞良戸（まいらど）』
  桟戸の一種で、縦に接いだ板戸の前に小桟（舞良桟と呼ぶ）を横に入れたもの。
  
  
• 『フラッシュ戸』
  一般住宅で最も使われている建具です。
  無地のほか、ガラスやガラリ、パネルを組み込んだものがあり、額の大きさをある程度自由に変えられるため、デザインのバリエーションが豊富です。
  

　などの種類があります。